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検査をうまく使いましょう・感度と特異度について

 新型コロナウイルスのPCR検査を軽症な人でも無症状の人でも全例にすればいいのではないかという意見がありますが、検査というものは不完全であることを知らなければなりません。

 詳しいことはTaka救急医@mph_for_doctorsさんのこのツイートに詳しく書いてあります。

  • 感度とは、病気のある人に検査をしたときにちゃんと陽性になる確率
  • 特異度とは病気のない人に検査をしたときにちゃんと陰性になる確率です。

 図にしてみると、ちょっとわかりやすくなるかもしれません。

やみくもに検査をした場合

 感度・特異度ともに90%で、20人に1人が病気だと仮定すると、こんな感じになります。

 あなたが検査で陽性となったとします。するとあなたはオレンジ色の中にいることになります。

 検査が陽性でも28人中9人だけが本当の病気だということになります。 残りの19人は本当は病気でないのに、病気と診断されてしまいます(過剰診断)
 つまり、あなたが陽性だったとき、本当に病気の確率(陽性的中率)は9/28×100=32.1%となります。

 同じように考えていくと、陰性だと診断されても実際は病気の人が出てくることになります(見落とし)

(コロナウイルスのPCRの感度はもっと低く、これよりもザルの検査ですし、コロナウイルスは現在20人に1人がかかっているとは考えにくくもっとかかっている割合は少ない状況ですから、もっと極端な結果になり、過剰診断や見落としがもっとたくさん増えます)

検査をする前に診断をすれば…

 では、もし医師が事前に診察して、「この人は病気である確率が6割くらいだな」と見立てたならば(検査前確率)、図はこのように変わります。

 あなたが検査で陽性となったとします。するとあなたはオレンジ色の中にいることになります。

 そうすると今度は、検査が陽性だと29人中、本当に病気の人は27人となります。
 つまり、あなたが陽性だったとき、本当に病気の確率(陽性的中率)は27/29×100=93.1%となります。

 このように、検査は、病気の可能性が高いと見積もられた人(あるいはその状況)に対して行うことが大事なのです。

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